親から借金をする場合の注意点について

キャッシングやカードローンというのは審査にさえ合格すれば用途を決めずにお金を借りることができるとても便利なものです。ところがその便利さが仇となり、ついつい自分の返済能力を超えてお金を借りることで借金返済がままならなくなることがあります。

そういった場合、親に頼み込んでお金を借りる人もいるのではないでしょうか。

借りるのともらうのとでは大違い

借金返済がままならなくなることによって多くの人がとる手段と言えば、借りているお金を返済するために、ほかの消費者金融などにお金を借りるという事です。ところがこの方法はその場凌ぎでしかなく、借金が却って増加しているということは誰の目にも分かります。

結果的にますます返済が苦しくなって最終的には債務整理に追い込まれることとなります。その点親にお金を借りることができれば、消費者金融とは違って利子を支払う必要もありません。場合によっては見るに見かねて親が借金としてではなく、肩代わりといった名目でお金を支払ってくれることもあるでしょう。

また借金返済という理由ではなく、住宅を購入する際に組んだ住宅ローンの支払いのために親がお金を出してくれるような場合もあります。お金をもらうというような場合は、こちらは親に対してお金を支払う必要がないため、とても得をしたという気持ちになるかもしれません。

しかし親にお金をタダでもらった際には注意しなければいけないことが一つあります。親からお金を受け取るという点では借りるのももらうのも同じですが、法律では意味合いが大きく異なります。

親にお金をもらうと贈与税がかかることも

借金返済をするために、親が見るに見かねてお金を立て替えてくれた場合、借金自体はそれでなくなりますが、法律上ではあなたは親から臨時に大きなお金を受け取ったという扱いになります。一定以上のお金を親から受け取った場合は財産を贈与されたという扱いになり、贈与税が発生します。

つまり親から受け取ったお金から税金を支払わなければいけない事になるのです。親からお金を借りるということに関してはそこまで重大な事だと考えていない人が多く、高額なお金を受け取ってもついつい全額を借金返済に回したりして贈与税の事は全く頭にないことがほとんどです。

すると税務署から贈与税の支払いの催促があったときに、お金が用意できずトラブルになるというケースが後を絶ちません。贈与税は110万円以上のお金を親から無条件で受け取った場合に発生します。税率は200万円以下でも受け取ったお金の10パーセントと、かなり高いです。

そして受け取るお金が増えるごとに税率は上昇していき、4,500万円を超えると半分以上が税金として徴収されます。ただし200万円以上の場合は一律の控除額が発生します。親からお金を贈与された場合、金額によっては贈与税がかかることを頭に入れておきましょう。

ちなみに大学で1人暮らしをしている際の仕送りによって110万円を超えることも多いですが、仕送りのお金が学費や生活費であると認められている場合は贈与税はかからないと法律で決まっているので心配はいりません。

ただしあまりにも仕送りのお金が高額な場合や、明らかに学費や生活費を目的として支払われていないと判断された場合、そして数年分を一括で渡した場合などは贈与税が徴収されることもあります。

親から受け取るお金を110万円以下にすればよい

では、親から受け取るお金に贈与税が発生しないようにするのはどうすればよいのでしょうか。まず1つ目に考えられる方法として、親から受け取るお金を110万円以下に設定する、というのがあります。例えば住宅ローンの返済が目的で親から3,000万円受け取るとします。

普通に一括で3,000万円受け取った場合は贈与税の扱いとなり、税率45パーセントから265万円を差し引いた分が贈与税として請求されます。しかし、毎年100万円ずつを30年間親から受け取るように設定すれば法律上贈与とはならないため贈与税は一切かかりません。

ただしこの支払だと、住宅ローンを一気に返済できるわけではないので利息支払いは増えることになりますし、住宅に関する贈与の場合、条件を満たしていれば贈与税非課税枠が増えるので、3,000万円一括で受け取った場合と、100万円ずつを30年間で支払った場合とでどちらが得かをあらかじめ計算しておくようにしましょう。

また、子供が明らかに借金過多で返済に困っており、それを救済するために親がお金を出していることが認められれば特例として贈与税がかからないこともあります。

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借用書を作成し、借金として借りる

親から受け取ったお金が贈与とみなされた場合に贈与税が発生することは先ほども説明しました。つまり贈与ではなく親から受け取ったお金を借金という扱いにすれば贈与税は発生しないということになります。ただし、よく親とのお金の貸し借りでありがちな口約束では税務署側は借金とは認めてくれません。

何事も役所に認めてもらうためには書類として残しておくことが重要です。親に対する借金であっても、きちんと手順を踏んで金銭消費貸借契約書を作っておきましょう。こういった書類は司法書士など専門家に書いてもらわなければ効力がないのではと心配になる人も多いかもしれませんが、自分で書いても借用書として認められます。

ただし記載しておかなければいけない内容が決まっており、それらが文章内に記載されていなければ借用書としては認められないので注意しましょう。記載しなければいけない内容としては書類を作成した日時やお金を貸した人と借りた人の氏名、そして貸した金額や返済期日などです。

借用書に数字を書く場合は改ざんを防ぐため、かならず漢数字を用いるようにしてください。

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利率は1パーセント以上に設定しよう

親から子供に対して支払ったお金を贈与と見なされないための借用書だから形だけでよいと考えるかもしれませんが、形式通りに書いても借用書と認められないケースがあります。それは貸したお金にかかる利率に関してです。

あまりにも低い利率だったり、無利子だったり、金利に関する取り決め自体が文書に記載されていなければそれらは全て贈与とみなされ、贈与税が発生することもあります。金利はそれほど高くなくて構わないですが、社内融資と同等の年間1パーセントくらいに設定しておきましょう。